zencro’s diary

乱╲(・ω・)/歩 ╲(・ω・)/奇╲(・ω・)/譚

視線

最近さ、なんか視線を感じるんだよね
そうですか
それほど気持ち悪いわけでもないんだけどね
おれどっかおかしいかな。あれか、自意識過剰?なのかな
…ナカムラさんは、おかしいことなんてありませんよ
そう?
カガミがそう言うなら大丈夫かなあ
大丈夫です…ただ
んー?
ひげ、なぜ全部剃らないんですか
えっ、ヒゲ?
いえ、それがおかしい、と言うのではないのですが
やー、毎朝剃ってるんだけどねえ。剃りがあまいのかなあ
私は、ナカムラさんにそのヒゲ、似合うと思います
そ、そう?
私はヒゲが似合いませんから
そうかなあ
大学の時に一度伸ばそうとしたんですが…トキコにダメだしされて
へえ…なんで伸ばそうと思った?
自分の顔が頼りなく見えて。ヒゲがあれば少しは違うかと
死んだ両親のぶんも頑張らねばと思い、見栄えだけでも、と
そう
カガミは頑張ってるじゃん。じゅうぶんたのもしいよ
そうでしょうか
うん
同じ年頃、俺は全然いいかげんだったなあ
ナカムラさんはそんなことありません
へへえ、ありがと
ほんとです
ふうん
あのさ
もしかして、カガミっておれのこと好きなの?
えっ、あ、あの
おれのこと見てるのってお前だろ?
なんで…
わかったかって?
わかるよ
お前とこうして会ってる時は、例の視線感じないんだもん
カガミと仕事で組んで始終いっしょにいてさ、
そのあいだ全く感じないのに
いっしょに居ない時間だけ感じるんだもん
…すみません
あれ、ほんとにそーなの?
えっ
驚いた口元に無精ヒゲが掠めた。

なんだあ、冗談のつもりだったのに。